2013年3月の記事一覧

簿記で挫折しまくった日々

私は、普通科でしたが、高校3年の時に簿記の授業を選択することができました。
大学は商学部に進学することが決まっていましたので、簿記をやっておこうと思ったんですね。

1学期のテストはすごく簡単で、70点くらい取りました。
1学期と合わせて80点取れば単位が取れましたので、
70点取ってた私はあと10点取ればOKな状況でした。

そして2学期のテスト結果は・・・

4点

6点足りませんでした・・・

この後で補習を受けて、レポートを提出して何とか単位をもらいましたが、
「簿記って難しいのね・・・」と痛感しました。

そして、大学に入ってから簿記を頑張ろう!と誓ったのでした。

しかし、大学では、簿記論Ⅰ(3級より少し簡単なレベル)が必修だったのですが、
1年目・2年目と単位を落としました・・・

当時は、

商品を買ったら「商品」じゃないのか?この「仕入」ってなんだ?

って真剣に思っていましたね。
小切手とか手形とか全然わかんないし・・・
決算整理にすら辿り着けないレベルでした。

もうとにかく、前半で挫折するポイントが多すぎるんですよね。
必修でしたので、これはやらなければ!
ということで3年目は何とか頑張り単位を取りました。

そして、なぜか調子に乗ってしまった私。
簿記なんて簡単!と勝手に勘違い。
2級くらいのレベルはあるんだろうって勝手に思っていましたね。

無論、簿記論Ⅰを3年かけてようやくギリギリで単位を取った私に、
そんな力はある訳なかったんですが。。。

なんだかんだで、そのまま就職して、そして経理部に配属されました。
まぁ、なんとかなるだろうなと思いながら。.
経理部に配属された私は、

「自分は簿記がデキる!」

と勝手に勘違いしており、何かわかりませんが、変なプライドを持っていました。
ある日、仕事をしている時に先輩との話で、

私「これは収益だから借方ですね!」
先輩「は?」
「収益はお金が入ってくるんだから借方じゃないですか!」
って、なぜか上から目線で反論までして・・・
これで、私の簿記力が全然ないのが一瞬にしてバレました・・・

これを機に、「簿記の勉強をしないと!」と奮い立った私。
早速、書店に簿記の本を買いに行きました。

なぜか、2級の本を。。。

2級の本を購入した私。
商学部卒で3級の勉強してるのがバレると恥ずかしいって変なプライドがありました。

しかし、当然見てもわかる訳もなく。。。
仕方がなく、お忍びで3級の勉強をしてみようと決意しました。

ただ、3級の勉強はテキストを買ったのではなく、問題集を購入しました。
本試験風の2時間問題が10問用意された問題集で、これを繰り返し解くことにしました。
三分法もよくわからないまま解いた最初の点数は、

 

52点(><;

 

私の実力はこの程度だったんですね。
これではまずいと思い、家から徒歩30秒のところに住んでいる
友達(今や彼も税理士先生です)に簿記を教えてもらうことにしました。

学習パターンとしては、
問題を解く→わからない点があれば教えてもらう→問題を解く
の繰り返しです。
これを約2ヵ月間。

飲んで帰った日でも最低1題は2時間問題を解き続けました。

おかげで3級は92点で無事に合格!
次は2級だ~と意気込んで、また友達に教えてもらうことにしました。

しかし、最初の銀行勘定調整表で見事挫折・・・
そこから2級取得までは半年くらいかかってしまいました。

2級を取ってから、税理士試験の簿記論へ。
これがまた難しすぎて・・・挫折(何度目でしょう・・・)
簿記論合格まで3年を要することになりました。

3級で何度も挫折し、2級でも挫折し、簿記論で完膚なきまでに叩きのめされ、
私の簿記ヒストリーは挫折の繰り返しでした。

しかし、簿記論の全国模試では

4500人中9番!4800人中23番!

という成績を取るまでに至りました。
挫折だらけの私がここまでこられたのは、

 

諦めなかったから

 

です。
簿記に才能は必要ありません。
内容を理解し、諦めずに勉強を続ければ「誰でも」できます。

ただ、無駄に挫折する必要はありません。
独学ですとどうしても挫折が付いて回りますから、
師匠を見つけて無駄な挫折を回避して簿記をマスターしましょう。

最後はお説教っぽくなりましたね。。。
これで私の簿記ヒストリーは終了とさせていただきます。

2013年03月30日(土)|自己紹介

手形の割引・裏書の練習問題

簿記の上達方法はなんといっても「問題を解くこと」です。
問題を解いた分だけ理解度も上がりますので、ぜひ解いて下さいね。
ただし、闇雲に解くのではなく、

内容を理解してから解く

ことを忘れないで下さい。
ですので、内容を理解していない場合には、該当する記事を確認してから解いて下さいね。

~問題~

1.A商店はB商店から商品800を仕入れ、代金はA商店振出の約束手形で支払った。
2.C商店はD商店から商品1,200を仕入れ、代金はA商店振出の約束手形で支払った。
3.B商店は1で受取った約束手形をE銀行で割引に付し、割引料30を控除された金額を当座預金に預け入れた。
4.E銀行は、3で受取った手形が満期となり、手形金額を受領した(B商店の仕訳)

~解答~

1.A商店はB商店から商品800を仕入れ、代金はA商店振出の約束手形で支払った。

(仕入)800  (支払手形)800

A商店がA商店振出の手形で支払っていますので、貸方は「支払手形」となります。

2.C商店はD商店から商品1,200を仕入れ、代金はA商店振出の約束手形で支払った。

(仕入)1,200 (受取手形)1,200

C商店がA商店(他人)振出の手形で支払っていますので、
受取った手形をそのまま裏書にしたことになりますから、貸方は「受取手形」となります。

3.B商店は1で受取った約束手形をE銀行で割引に付し、割引料30を控除された金額を当座預金に預け入れた。

(当座預金) 770 (受取手形)800
(手形売却損)30

仕訳の順序を守れば、簡単です。
順番は、「貸方:手形の減少」、「借方:割引料」、「借方:差額」で終了です。
不安な方は、前回のメルマガをチェックして下さい!

4.E銀行は、3で受取った手形が満期となり、手形金額を受領した(B商店の仕訳)

(仕訳なし)

B商店は手形を売却してしまいましたので、満期日にお金をもらうことはできません。
お金をもらうのは、割引をした銀行です。
したがいまして、B商店の仕訳は「仕訳なし」となります。

2013年03月29日(金)|仕訳問題

手形の裏書・割引

今回は「裏書・割引」についてです。

1.概要

手形は支払手段として用います。
基本的には、発行者が手形を振り出して代金の支払いをします。
しかし、これ以外にも使い方があります。

それは、
もらった手形をそのまま使用する
ことです。

小切手の時と同じイメージですね。
額面1,000の手形があれば、
1,000の支払手段として使用することができるのです。

もらった手形をそのまま使用する方法には、
「裏書(うらがき)と割引」があります。
1つずつ確認していきましょう。
2.裏書の極意

もらった手形をそのまま使用する代表的な手段が裏書です。
ようは、
手形を受取る→手形を渡す
これだけです。
手形の満期日まで手形を保有せず、
支払い手段として使用することをいいます。

そして、手形を渡す(譲渡するといいます)ときは、
手形の裏側に渡す相手の名称等を記載して、手形の持ち主を変更します。

持ち主を変更する際に、
手形の裏側に書くことから「裏書」と呼ばれます。
裏書があった場合の仕訳は非常に簡単です。
もらった手形を渡してしまう訳ですから、
手形をなくしてしまえばOKです。
例)A商店は、C商店から商品1,000を仕入れ、代金はB商店振出の約束手形で支払った。
(仕入)1,000 (受取手形)1,000
手形をもらった時には、「受取手形」として仕訳をします。
そして、この受取手形を譲渡したのですから、受取手形の減少の仕訳をすればOKです。
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・ポイント

受取った手形を譲渡した場合には「貸方:受取手形」で仕訳する!

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3.割引の極意

手形は将来、額面金額を払ってもらえるものですので、
支払手段として使うことができます。
それともう1つ、「売ることができる」というのも手形の特徴となります。

たとえば、1,000円の手形があったとします。
1ヶ月後には1,000円をもらうことができます。

これを、
900円で売りますよ
となれば、購入する人が出てくる訳です。
将来1,000円がもらえる手形を1,000円で買う人はいないですが、
1,000円未満であれば買ってもいいよという人が出てきます。

これにより、額面よりも安くした金額で手形を売却し、
手形を現金化することが可能となります。

この、額面金額よりも安く手形を売却することを「手形の割引」といいます。
手形の割引と言われたら「手形を額面金額より安く売った」と思って頂ければOKです。

なお手形の購入者は、ほぼ銀行や信用金庫などの金融機関です。
金融機関は、手形振出人の信用状態等により、割引く金額を決定します。
そして、手形金額から割引金額を控除した残額を、支払うこととなります。

この割引金額は、「手形を売った損失」と考え、
「手形売却損勘定(費用)」を使用します。
早速、例題とともにみていきましょう。

例)
A商店はB商店から受取った手形1,000をC銀行で割引に付し、
割引料50を引かれた残額を当座預金に預け入れた。
(当座預金) 950  (受取手形)1,000
(手形売却損)50
解き方は下記の通りになります。

1.割引に付した時点で、受取手形の減少
2.割引料(費用)を借方に
3.1と2の差額を当座預金
この通りに仕訳すれば、貸借が合わないこともありません。
ぜひ、仕訳の順番を守って下さいね!
4.おわりに

今回は「裏書・割引」について見ていきましたが、いかがでしたでしょうか。
簡単に言いますと、「手形は譲渡できる」という話だけです。
譲渡時の処理は、
裏書→受取手形の減少
割引→受取手形の減少+売却損の発生
だけですね。
割引の方を覚えてしまえば、裏書は自然に覚えられると思います。
苦手な方は、まずは割引から学習してみて下さいね。

2013年03月28日(木)|日商3級の内容及び解説, 資産関係

約束手形の練習問題

簿記の上達方法はなんといっても「問題を解くこと」です。
問題を解いた分だけ理解度も上がりますので、ぜひ解いて下さいね。
ただし、闇雲に解くのではなく、

内容を理解してから解く

ことを忘れないで下さい。
ですので、内容を理解していない場合には、該当する記事を確認してから解いて下さいね。

~問題~

1.KEN商店は商品3,000を仕入れ、代金はKEN商店振出しの約束手形で支払った
2.KEN商店はA商店に商品4,400を販売し、代金はA商店振出の約束手形3,000を受取り、残額は掛けとした。

~解答~

1.KEN商店は商品3,000を仕入れ、代金はKEN商店振出しの約束手形で支払った

(仕入)3,000 (支払手形)3,000

2.KEN商店はA商店に商品4,400を販売し、代金はA商店振出の約束手形3,000を受取り、残額は掛けとした。

(受取手形)3,000 (売上)4,400
(売掛金)1,400

残額は掛けとしたとありますので、売掛金の金額は各自算定になります。
そこで、まずは借方受取手形と貸方売上を仕訳します。
そして、貸借が合わない分である借方1,400に売掛金をもってくればOKです。

仕訳の順番は必ず守って下さいね。
そして、最後に貸借が一致することを確認しましょう!

 

2013年03月27日(水)|仕訳問題, 日商3級の内容及び解説

約束手形の登場人物は2人です

さて今回は「約束手形」についてです。

1.約束手形の概要

代金を後で払うことを掛取引は、お互いに信用関係がなければ成立しません。
一見の相手に、何の保証もなくお金は後でいいですよとは言えません。

そこで、

「手形(てがた)」

と呼ばれるものを発行し、将来お金を払うことを相手に保証してあげるのです。

手形は、一定の期日に一定の場所で一定の金額を無条件に支払うべき旨が記載されています。
したがって、手形を振り出した側は、手形に記載された金額を支払う義務が生じます。
そして、これを払わなければ、会社の存続すら危うくなってしまうものなのです。

逆に言いますと、それだけ強制力のあるものですがから、

信用のない一見の相手先であってもお金を後日払うという取引が成立する

ことになります。
そのようなことから、手形は、信用取引を行う上で欠かせないものとなっています。

手形には、「約束手形」と「為替手形」の2種類がありますが、
今回はそのうちの「約束手形」について確認していきます。

2.約束手形の極意

約束手形は、「手形の振出人」が「手形の受取人」に手形代金を支払うことを約束するものです。
登場人物は、振出人と受取人の2人です。

これだけ覚えてしまえばあとは簡単です。
次のように覚えましょう。

■手形を振出す(振出人)

(仕入or買掛金)××× (支払手形)×××

■手形を受取る(受取人)

(受取手形)××× (売上or売掛金)×××

3級で確認する手形取引は、商品売買に掛るものしか発生しません。
従いまして、相手勘定科目は「仕入(売上)か買掛金(売掛金)」となります。
他の勘定科目を使ってしまわないように注意して下さいね!

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・ポイント

手形を振出せば「支払手形」、手形をもらえば「受取手形」

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4.おわりに

今回は約束手形について見ていきましたが、いかがでしたでしょうか。
約束手形の論点は3級の知識があれば、この先ほとんどこれだけでイケます。
そのくせ、いつまでもひたすらついてくる論点ですので、しっかり覚えましょう。

貰ったら「受取」、振出したら「支払」。

当然の組み合わせですから、覚えられますよね!

次回以降に約束手形ではなく、為替手形というものを学習します。
約束手形と違って若干ややこしいです。
間違えないためにも、約束手形の論点はしっかりと押さえておきましょう。

2013年03月26日(火)|日商3級の内容及び解説, 資産関係

現金過不足の練習問題

簿記の上達方法はなんといっても「問題を解くこと」です。
問題を解いた分だけ理解度も上がりますので、ぜひ解いて下さいね。
ただし、闇雲に解くのではなく、

内容を理解してから解く

ことを忘れないで下さい。
ですので、内容を理解していない場合には、該当する記事を確認してから解いて下さいね。

~問題~

1.金庫の中身を確認したところ現金が1,800あった。
現金の帳簿残高は1,200であり、差額の原因は不明。

2.1について、売掛金の回収600が未記帳であることが発覚した。

3.金庫の中身を確認したところ現金が1,500あった。
現金の帳簿残高は2,000であり、差額の原因は不明。

4.2について次の事実が発覚した。
・配当金領収書の計上漏れ300
・交通費の計上漏れ200
・光熱費の計上漏れ400

なお、差額については未だ調査中である。

~解答~

1.金庫の中身を確認したところ現金が1,800あった。
現金の帳簿残高は1,200であり、差額の原因は不明。

(現金)600 (現金過不足)600

金庫>帳簿 ですから、現金を増やす仕訳をしますので借方現金になります。
相手勘定科目は現金過不足ですね。

2.1について、売掛金の回収600が未記帳であることが発覚した。

(現金過不足)600 (売掛金)600

本来であれば現金の増加ですが、既に1で現金を増やしてあります。
したがって、現金を増やすのではなく、現金過不足を取り消す仕訳をすればOKです。

3.金庫の中身を確認したところ現金が1,500あった。
現金の帳簿残高は2,000であり、差額の原因は不明。

(現金過不足)500 (現金)500

帳簿>金庫 ですから、現金を減らす仕訳をしますので貸方現金になります。
相手勘定科目は。。。現金過不足ですね。

4.2について次の事実が発覚した。
・配当金領収書の計上漏れ300
・交通費の計上漏れ200
・光熱費の計上漏れ400

なお、差額については未だ調査中である。

(現金過不足)300 (受取配当金)300
(交通費)200 (現金過不足)200
(光熱費)400 (現金過不足)400

これはやっていないケースです。
原因が複数あって、増えるケースも減るケースもある場合です。
この場合も、

「いつも通り気にせず仕訳する」

だけでOKです。

また、今回は現金過不足が貸方500あり、原因が借方300、
貸方600でNETで貸方300となっており、500-300=200が未だに原因不明となっています。
これは、

そのままとっておけばOK

です。
原因がわかったら、そこでまた仕訳をすればいいだけですね。

 

2013年03月25日(月)|仕訳問題, 日商3級の内容及び解説

現金が足りない場合や多すぎる場合は現金過不足勘定

1.現金過不足の概要

帳簿の現金残高と実際の金庫に入っている現金残高。
これが一致すれば問題ありませんが、一致しないケースもあります。
これを簿記では

「現金過不足」

と呼びます。
現金過不足が発生した場合、これを調整する措置を取らなければなりません。

2.現金過不足の極意

現金過不足が発生した場合には、

「帳簿に合わせる」
「金庫に合わせる」

のいずれかの措置を取らないといけません。
では、どちらに合わせればいいでしょうか。

答えは、

金庫に合わせる

これです。
実際に目の前にあるお金こそ、本当の残高ですよね。
ですから、帳簿がいくらであろうと、金庫に合わせる措置を取らなければなりません。

そして、金庫に合わせる場合には、
現金勘定を増減させる
ことになります。

そうするとことで、「帳簿=金庫」になりますね。
しかし、現金を増減させてその相手勘定はどうしましょうか。

例えば、帳簿が金庫より500多ければ、

(現金)500  (???)???

となり、これでは貸借が一致しません。
さて、どうしましょう。

ここで登場するのが、「現金過不足勘定(仮勘定)」です。
現金過不足勘定は、資産でも負債でも資本でも収益でも費用でもありません。

あくまで「仮」勘定になります。
貸借を一致させるための「とりあえず」の勘定科目ですね。

先ほどの仕訳では、

(現金)500  (現金過不足)500

となります。

解き方のポイントは、

(1)現金を増減させて金庫に合わせる
(2)相手勘定科目に「現金過不足勘定」と(1)の金額を入れる

これだけです。
まず、金庫に合わせて、そして空白の勘定に現金過不足勘定を入れればOKです。

例題1)「帳簿<金庫」のケース

現金の帳簿残高は1,000だが、金庫にある現金残高は1,200だった。

(現金)200  (現金過不足)200

最初に借方現金200を仕訳して、次に空白の貸方に現金過不足200を入れて終了。

例題2(「帳簿>金庫」のケース

現金の帳簿残高は1,000だが、金庫にある現金残高は700だった。

(現金過不足)300  (現金)300 

最初に貸方現金300を仕訳して、次に空白の借方に現金過不足300を入れて終了。

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・ポイント

現金過不足が発生した場合は、現金勘定を金庫に合わせる!
仕訳の際、まずは現金の増減を仕訳して相手勘定に現金過不足!

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3.原因判明

現金過不足が発生した場合において、原因が判明したケースです。
この場合、判明した取引を仕訳してあげればOKです。

例題3)

上記例題2において現金過不足として処理していた300は、
交通費300の記帳漏れであることが判明した。

(交通費)300 (現金過不足)300

本来であれば貸方は「現金」ですが、
現金については現金過不足を計上した時点で、計上されています。
したがいまして、貸方は現金ではなく「現金過不足」となります。

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・ポイント

現金過不足の仕訳後に原因が判明した場合、本来現金として仕訳する箇所は、
「現金過不足」で仕訳!

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4.おわりに

今回は現金過不足について見ていきましたが、いかがでしたでしょうか。
現金過不足は決算整理でも出てくる項目ですので、
まずは今回の箇所をしっかりと押さえておいて下さいね!

 

 

2013年03月24日(日)|仮勘定, 日商3級の内容及び解説

小口現金の練習問題

簿記の上達方法はなんといっても「問題を解くこと」です。
問題を解いた分だけ理解度も上がりますので、ぜひ解いて下さいね。

ただし、闇雲に解くのではなく、

内容を理解してから解く

ことを忘れないで下さい。
ですので、内容を理解していない場合には、該当する記事を確認してから解いて下さいね。

~問題~

次の項目はどのような勘定科目になるか答えなさい。

1.タクシー代
2.ティッシュ代
3.切手代
4.電話代
5.水道代
6.伝票代
7.郵便はがき代
8.本代
9.インターネット代
10.バス代

~解答~

1.タクシー代

交通費

2.ティッシュ代

消耗品費(又は雑費)

3.切手代

通信費

4.電話代

通信費

5.水道代

光熱費(又は水道光熱費)

6.伝票代

消耗品費(又は雑費)

7.郵便はがき代

通信費

8.本代

図書費(又は図書新聞費、雑費)

9.インターネット代

通信費

10.バス代

交通費

カッコ書きについては、とりあえず無視してもOKです。
この項目はこの科目なんだな~と何となくわかっていれば大丈夫ですよ!

2013年03月23日(土)|仕訳問題

小口現金は支払いの勘定科目がポイント

今回は「小口現金」についてです。
はりきっていきましょう!

1.小口現金の概要

日常頻繁に発生する細かい支出を、小切手を使って支払うのはあまりに面倒です。
そもそも、これらの代金を小切手で払うことすらできないケースも多々あります。

そこで、これらの少額な支払いに備えるため、
用度係(現金を管理する係)に若干の現金を渡しておき、
何かあればこれを使って代金を支払います。

この用度係に渡しておく現金のことを「小口現金」と言います。

用度係に小口現金を渡す場合、

「定額資金前渡制度(以下、「インプレストシステム」とします)」
「臨時補給制度」

の2つがあります。

このうち、臨時補給制度につきましては実務上も試験上もほとんど使われないことから、
ここではインプレストシステムについてのみ説明していきます。

2.インプレストシステムの概要

インプレストシステムは、一定期間の必要経費見積額を定額支給額として支給し、
この期間末に実際支払額を報告してもらいます。
そして報告を受けた後に、再度、定額まで資金を補給します。

簡単に言いますと、次のようになります。

(1)定額資金を決める
(2)一定期間(1カ月とか)末に用度係が経理に報告
(3)報告された金額(使った金額)を補給→定額資金に戻る

例題とともにみていきましょう。

例題)
6/1:A商店はインプレストシステム(定額資金:1,000)を採用することとし、
用度係に1,000の小切手を振り出した。

(小口現金)1,000 (当座預金)1,000

小口現金を受取った時は「小口現金勘定(資産)」を使用します。

   
以下は、用度係が全て小口現金で支払ったものである。

6/3:電話代100
6/10:ボールペン代30
6/15:切手代50
6/22:電気代320
6/28:新聞代80
6/29:タクシー代150

(仕訳なし)

用度係の報告を受けるまでは、仕訳はしません。
報告されなければわからないよってことですね。

6/30:用度係は、6月分小口現金の内訳を報告した。

6/3(通信費)100    (小口現金)100
6/10(消耗品費)30      (小口現金)30
6/15(通信費)50        (小口現金)50
6/22(光熱費)320       (小口現金)320
6/28(図書費)80        (小口現金)80
6/29(交通費)150       (小口現金)150

勘定科目については、以下を参考にして下さい。
基本的には、「近い科目」を選んで頂ければOKです。
問題文の指示に従いましょう。

通信費・・・電話代、郵便代、インターネット代など
消耗品費・・・ボールペン、コピー用紙など
光熱費・・・電気、ガス、水道
図書費・・・本、新聞など
交通費・・・電車、バス、タクシーなど
雑費・・・上記以外のもの

7/1:7月分の小口現金を小切手で受け取った

(小口現金)730  (当座預金)730

使った分をそのまま補給すれば、また残高が定額資金1,000になりますね。

3.小口現金の極意

小口現金のポイントは、以下の3点です。

(1)定額資金はいくらか?
(2)何の項目に小口現金を使ったか?

これだけ把握しておけば、OKです。
あとは、仕訳をするだけですよ!

3.おわりに

今回は小口現金について見ていきましたが、いかがでしたでしょうか。

小口現金は、「小口現金出納帳」での出題が多いですが、
内容は今見たものと何も変わりません。

基本的なことさえ覚えておけば、簡単に解けますので、
ぜひ基本をしっかりと覚えておいて下さいね。

2013年03月22日(金)|日商3級の内容及び解説, 資産関係

当座預金の練習問題

 
簿記の上達方法はなんといっても「問題を解くこと」です。
問題を解いた分だけ理解度も上がりますので、ぜひ解いて下さいね。
ただし、闇雲に解くのではなく、

内容を理解してから解く

ことを忘れないで下さい。
ですので、内容を理解していない場合には、
該当する記事を読んでからやってみて下さい。

お時間のある時に解いてみて下さいね!

~問題~

※商品売買の記帳方法は三分法

1.KEN商店は商品1,000を仕入れ、代金はKEN商店振出の小切手で支払った。
2.KEN商店は商品800を仕入れ、代金はA商店振出の小切手500と現金で支払った。
3.KEN商店は商品1,500を仕入れ代金は小切手を振り出して支払った。なお、当座預金の残高は1,000であり、当座借越契約1,000を締結している。(二勘定制)
4.KEN商店は商品2,000を販売し、代金は小切手で受取り直ちに当座預金に預け入れた。なお、当座借越が500ある。
5.KEN商店は商品1,200を仕入れ、代金は小切手を振り出して支払った。なお、当座預金の残高は300であり、当座借越契約1,000を締結している。(一勘定制)

 

~解答~

1.KEN商店は商品1,000を仕入れ、代金はKEN商店振出の小切手で支払った。

(仕入)1,000 (当座預金)1,000

振出人に注目!

2.KEN商店は商品800を仕入れ、代金はA商店振出の小切手500と現金で支払った。

(仕入)800  (現金)800

他人振出の小切手は「現金」です。
従いまして、払った現金と小切手ともに現金となりますから、貸方は現金800になります。

3.KEN商店は商品1,500を仕入れ代金は小切手を振り出して支払った。
なお、当座預金の残高は1,000であり、当座借越契約1,000を締結している。(二勘定制)

仕入)1,500  (当座預金)1,000
          (当座借越)500

二勘定制の場合は勘定科目「当座預金」「当座借越」です。
当座預金のマイナスはありませんので、ゼロがミニマムとなります。
ゼロを下回った部分は当座借越勘定で仕訳します。

4.KEN商店は商品2,000を販売し、
代金は小切手で受取り直ちに当座預金に預け入れた。なお、当座借越が500ある。

(当座借越)500  (売上)2,000
(当座預金)1,500

当座借越がある場合には、まず借越の返済を行います。
そして、余れば残りを当座預金に。

5.KEN商店は商品1,200を仕入れ、代金は小切手を振り出して支払った。
なお、当座預金の残高は300であり、当座借越契約1,000を締結している。(一勘定制)

(仕入)1,200  (当座)1,200

一勘定制の場合は、「当座」勘定のみ使用します。
従いまして、当座預金がマイナスになった場合でもそのまま当座でOK。
なお、当座借越契約を超えてマイナスになるケースは、試験上は出題されません。

2013年03月21日(木)|仕訳問題

当座預金は一勘定と二勘定がキモ

今回は「当座預金」についてです。
はりきっていきましょう!

1.当座預金の極意

当座預金は小切手を振出すことができる銀行口座です。
普通、銀行からお金をおろす場合はキャッシュ・カード等で自分でおろしますよね。
しかし、当座預金の場合には、小切手を使って「他人も」おろすことができるのです。

簿記では、

小切手を振出す=当座預金の減少

という処理をしていきます。
これは、小切手を渡したということは、
「その金額を勝手におろしていいですよ」ってことだからです。

当座預金についてはこれだけ覚えておけば大丈夫です!

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
・ポイント

小切手を振出したら、当座預金の減少!

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

2.一勘定制と二勘定制

当座預金がマイナス残高となってもいいような契約を

当座借越(とうざかりこし)契約

といいます。
当座借越契約が締結されている場合、限度額までは銀行が貸付を行います。
そうすることで、小切手が不渡りになることを防ぐことができます。

当座借越が発生した場合の仕訳には2パターンあります。

(1)一勘定制

「当座」勘定のみを使用する方法です。
つまり、当座預金の残高がマイナスになったとしても、無視して当座勘定を使っていきます。

(2)二勘定制

残高がプラスの場合は「当座預金」勘定、
残高がマイナスの場合は「当座借越」勘定を使用する方法です。
この方法では、当座預金の残高はゼロがミニマムです。

マイナスになった場合には、当座預金勘定ではなく当座借越勘定を使用することになります。

両者の違いを例題とともに見ていきましょう。

例題1)

A商店は商品1,500を仕入れ、代金は同額の小切手を振り出した。
なお、A商店の当座預金残高は1,000であり、1,000の当座借越契約を締結している。

・一勘定制

(仕入)1,500 (当座)1,500

・二勘定制

(仕入)1,500 (当座預金)1,000
         (当座借越)500

一勘定制の場合には、当座預金の残高を気にする必要はありません。
増加も減少も全て当座勘定でOKです。

二勘定制の場合には、当座預金の残高を気にしなければなりません。
先にも言いましたが、ミニマムはあくまでゼロです。
ゼロを下回った場合には、当座借越として処理しなければなりません。

なお、例題1の後に入金があった場合は次のように処理します。

例題2)
A商店は商品800を売上げ、
代金は小切手で受け取り直ちに当座預金に預け入れた。

・一勘定制度

(当座)800 (売上)800

・二勘定制

(当座借越)500  (売上)800
(当座預金)300

一勘定制の方はいいですね。そのままです。
問題は二勘定制の方です。

二勘定制は例題1の時点で次のようになっています。

当座預金:ゼロ
当座借越:500

ここで800の入金がありました。
そうしますと、当座預金を増やすのかそれとも当座借越を減らすのか。
答えは、

当座借越を減らして下さい

当座借越はあくまで一時的な銀行からの借入です。
お金が入ってきたらすぐに返しますよという契約なんですね。
したがいまして、

借越がある状態で入金 → まずは借越を消す

という作業をしましょう。
そして、余りがあれば当座預金にプラスしてあげればOKです。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
・ポイント

二勘定制では、当座預金の残高に注目!
一勘定制は、気にする必要なし!

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

3.おわりに

今回は当座預金についてみていきました。
当座預金=小切手ですので、小切手の論点がわからないとなかなか厳しくなります。
今回の記事と合わせて、現金に関するところも確認しておいて下さい。

簿記上の現金は通常の現金と範囲が異なります

2013年03月20日(水)|日商3級の内容及び解説, 資産関係

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