1.法人税法の概要

法人税法は、所得税法との選択必修科目であり、
法人が稼いだ所得に対する税金の算定方法を学習します。

税理士試験では、所得税法と並びボリューム・難易度共にMAXレベルの試験になっています。

法人税法に合格できないで、税理士試験をリタイア・・・というのはよく聞く話です。
逆に、法人税法に合格したのにリタイア・・・という話は聞いたことがありません。

法人税法に合格すれば、税理士試験に合格したと言っても過言ではなく、
税理士試験最強にして最悪の科目と言っていいでしょう。

それでは、なぜそこまで法人税法は辛いのでしょうか。
答えは、

理論のボリュームが多過ぎる

からです。
税法では、理論サブノートや理論マスターと言った、条文を暗記する本があるのですが、
法人税法ではこの暗記量が全科目でNO.1となっています。

理論サブノートには、90題以上の理論が収録されています。
そして、それに対応する計算がありますので、計算の分量も半端ではありません。
計算だけでも簿記論に相当する位の量があるのではないでしょうか。

ただ、計算は何とかならないこともありません。
基本的には演習をしていれば何となく身に着いてきます。
やはり何と言っても辛いのは理論です。

90題の理論をどうやって覚えるか。
これが法人税法のキモとなります。

ちなみに、90題中どこまで覚えるかと言いますと、

基本的には「全部」です

全部覚えていないと、応用理論が書けなかったりしますので、
全部覚える以外の選択肢はあまりないと思います。

私の周りで合格した人達は、私も含め全員が全部覚えて試験に挑みました。
逆に言いますと、覚えていれば合格できる試験と言うことができるかも知れませんね。

法人税法の合格率は12%~13%と安定しており、
いいところ8人に1人くらいが合格する試験となっています。

8人に1人に入るためには、暗記は避けては通れません。
初学であれば、他の科目は無視して法人税法一本に絞るのがいいと思います。

正直、1年間みっちりやっても、90題の丸暗記はできるかわかりません。
そんな状況で、他の科目もやるのは結構リスキーだと思います。

ただ、法人税法に合格すれば税理士試験の合格まであと少しです。
そう思って、気合いを入れて学習したい科目ですね。
中途半端では太刀打ちできません。

2.法人税法の学習方法

■計算

計算は多岐にわたりますが、基本的には簿記で言うところの「仕訳」のようなものを学ぶイメージです。
したがって、個別問題を軽く解いてみて、解けるようになったら、どんどん総合問題にいくべきでしょう。

また、計算パターンが複雑なものが多々ありますが、
省略しても良いので計算パターンはしっかりと頭に入れておいて下さい
計算パターンを覚えていることで、計算の仕方を覚えていたりするものです。

ちなみに私は、計算パターンの暗記が苦手でいつも苦労していました。。。

■理論

とにかく量が多いので、似たようなものを一緒に覚えるようにしていました。
例えば、減価償却と繰延資産などはほとんど同じことを言っていますので、
これらはセットで覚える!みたいな感じですね。

あと、とにかく内容が多いので、内容をいくつかのブロックに分けて、
ブロックごとに暗記するようにしていました。

今は、理論サブノートも理論マスターもそのように体系づけられていますので、
それらに従って覚えていけばいいと思います。

また、応用理論ですが、基本的に個別の論点を覚えてないとやる意味が薄いと思います
応用理論をやるのであれば、覚えたものだけで回すのがいいと思います。

この際、体系付けて覚えておくと、応用の幅が広がりますので、
まずは体系を理解してから暗記をするようにしましょう。

例えば、

配当金を受取った場合の取扱いは?

と聞かれたら、受取配当の益金不算入はもちろんのこと、所得税額控除、外国税額控除、
有価証券、みなし配当などが浮かびますよね。
体系づけて覚えていると、こういったことがパッと出てくるようになるのでおススメです。

3.法人税法の必勝法

■計算

しっかりと計算パターンを覚え、そしていかに省略して書くかがポイントだと思います。
例えば減価償却ですと、

(1)償却限度額
(2)償却超過額
(3)認容額

みたいな計算パターンですが、私は、

(1)限度
(2)×××-(1)=○○○<■■■
(3)∴○○○

といったように、なるべく文字を書かないようにし、
そして、計算式を省略するようにしていました。

あまり省略し過ぎると自分で書いていてわからなくなりますので、
自分がわかる限界程度まで省略して書くことをおススメします。

あとは、総合問題をできる限り多く解いて慣れていきましょう。
また、別表四と別表五(一)の繋がりをより理解するためにも、
満点を取れる問題を何度も解いて、最終値までしっかりと合わせる練習をするのがいいです。

別表四も五(一)もピッタリ合っているととても気持ちがいいし、
理解も進んでいますので、大変おススメな方法ですよ。

■理論

学習方法のところでも書きましたが、体系づけて覚えるようにしましょう。
また、自分が得な規定なのかどうかを考えながら覚えるといいです。
規定の意味が理解し易くなります。

また、私は常に条文を見ながら、

どうすれば税金が安くできるか?

を考えていました。
そうすると、「特別償却よりも特別控除の方が得だな」みたいなことが、
瞬間的にわかるようになってきます。

1つでも多く、税金を安くする方法を見つけていけるよう、
理論書を穴があくほど眺めていきましょう。

組織再編のところとか意味がわからないことが多くありますが、
どうすれば税金が安くなるか?を考えていくと、結構分かりやすかったりしますよ。

■時間配分

理論:50分
計算:70分

最近の理論はあまり暗記中心ではなく考えさせる問題が多くなってきたようです。
それでも、書く量はかなりの量がありますので、結構時間を食われてしまいます。
そうすると、焦って書きだしてしまうのですが、それはヤメましょう。

まずは5分くらい概要を考えて骨組みを作っていきます
そこからひたすら書いていくイメージになります。

なお、計算のボリュームにもよりますが、基本的には1時間で終わる問題ではないので、
できれば理論は50分で仕上げたいところです。
最悪でも60分で仕上げられるようにまとめましょう。

計算は難し過ぎて解けない論点が多々でますので、
そういうところは飛ばして、まずは最終値に辿り着くようにしましょう。
終わらせることが肝心です。

余った時間で難しそうなところにとりかかりましょう。
簿記論と似たような要領ですね。

合格時の自己採点と専門学校予想

理論:45点
計算:40点
合計:85点

専門学校

ボーダーライン:55点
合格確実ライン:65点

完全に神が舞い降りた試験でした。
合格確実ラインを20点もオーバーしたことは後にも先にもこれだけです。
恐らく、超上位で合格したのではないかと思います。

もちろん、これには理由がありまして、理論で理論サブノートにも
理論マスターにもない問題が出題されました。

その問題を、私は前年に講師が作ってくれた理論で持っていましたので、
しっかりと暗記していました(!)

よって、他の受験生がほぼ0点の項目で、満点近く稼ぐことができたのが大きかったです。
恐らく、そこだけで15点以上はリードできたのではないでしょうか。
講師の先生にただただ感謝です。

参考)
税理士試験法人税法の学習方法と学習時間など
税法暗記の決定版!?官報に載る暗記術
税理士官報合格者による税理士試験攻略法
簿財に苦戦するようじゃ税法は無理!は本当か?
税理士試験関係記事一覧