こんにちは、KENです。
さて今回は「有価証券3」についてです。
1.債券の売却
債券を売る場合も、基本は株式を売る場合と同じです。
売却時の基本的な考え方は次の通りです。
~~~有価証券の売却~~~~~~~~~~~~
売却時の簿価と売値との差額>0 → 売却益
〃 <0 → 売却損
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ここで問題となるのは、売却時の簿価でしたね。
債券の場合、「1口当たり○円」で購入しています。
この単価を自分で算定して、売却損益を計算することになります。
例1)債券の購入
A商店はG社社債200,000(額面1口100円)を1口当たり90円で
購入し代金は購入手数料10,000とともに現金で支払った。
(売買目的有価証券)190,000 (現金)190,000
※取得価額
第1法
200,000×90/100+10,000=190,000
第2法
200,000×90%+10,000=190,000
注意)
分数を計算する場合に、電卓で叩く時は、「×90÷100」というように、
「掛けてから割る」ようにして下さい。
割ってから掛けると電卓が走ってしまう可能性があります。
例えば、1×3/3=1ですが、先に割ってから掛けると、0.999999999・・・となります。
こうならないようにするためにも、必ず「掛けてから割る」ことをお忘れなく。
例2)債券の売却(売却損)
A商店は上記例1の社債のうち500口を1口あたり93円で売却し、
代金は月末に受け取ることとした。
(未 収 金) 46,500 (売買目的有価証券)47,500
(有価証券売却損)1,000
ポイントは、売却代金(未収金)と簿価(売買目的有価証券)です。
1つずつ確認しましょう。
~売却代金~
500口を1口当たり93円で売却していますので、次の算式になります。
500×93=46,500
~簿価~
190,000(2,000口)の債券を500口売却していますので、次の算式になります。
190,000×500/2,000=47,500
また、簡易的には次の算式がお勧めです。
190,000×25%(500/2,000)=47,500
売却代金と簿価の算定は、使う金額が異なりますので、注意して下さい。
あとは、売却損を貸借差額で出すだけです。
46,500-47,500=△1,000(売却損)
例3)債券の売却(売却益)
A商店は上記例1の社債のうち800口を1口あたり99円で売却し、
代金は月末に受け取ることとした。
(未収金)79,200 (売買目的有価証券)76,000
(有価証券売却益) 3,200
未収金:800×99=79,200
売買目的有価証券:190,000×40%(800/2,000)=76,000
売却益:79,200-76,000=3,200(差額)
貸借の一致は必ず確認しましょう!
2.おわりに
今回は「有価証券3」について見ていきましたが、いかがでしたでしょうか。
債券の売却までできれば、有価証券はコンプリートです。
ぜひ、何度も読み返して確認して下さい。
3回に渡って解説した有価証券もこれでおしまいです。
お疲れ様でした^^