さて、前回の続きです。

税理士と公認会計士どちらが良いかというお話です。
前回の記事では、試験制度の違いと試験のレベルについてのお話でした。
今回は、税理士登録についてのお話です。

■公認会計士は税理士資格が貰える

公認会計士は、税理士登録をすることができます。
簡単に言いますと、公認会計士ですと税理士試験を
受けなくても税理士資格が貰えます。

例えは悪いですが、普通自動車免許を持っている人が、
自動的に原付免許をもらえるのと同じですね。

逆に、税理士資格を持っていると公認会計士資格がもらえるのかという話ですが、
これは制度的に存在しません。(以前は特別試験と言うものがありました)

税理士が公認会計士試験を受験する際に、短答式の財務会計論と、
論文式の租税法が免除される程度しか恩恵はないんですね。

その論点から見ますと、公認会計士>税理士となります。

ただし、公認会計士が税理士資格を貰えるというのは税理士法に定められており、
この法律が改正された場合は公認会計士が税理士資格を貰えない可能性があります
数年前より税理士会ではこの改正をしようとしており、いずれはできなくなるでしょう。

そうなった場合、この論点から、公認会計士>税理士ということはできません。

■社会的信用

公認会計士の方が知名度が高いことから社会的信用も上だと思われます。
医師・弁護士・会計士が三大国家資格などと呼ばれていた時代もありますので、
この考えは根強く残っていると思います。

また、税理士は税務署職員の天下りのような考えの方も多いみたいですね。

■資格取得の多様性

公認会計士は原則として公認会計士試験に合格しないとなれませんが、
税理士の場合は、一定期間勤続した税務署職員には税理士資格が付与されます。
また、一定の大学院を修了した場合、税理士試験の一部科目が免除されます。

試験合格以外の道があることから、公認会計士より税理士の方がなり易いと言えますね。

■受験者層

公認会計士試験は、現役の大学生が多く受験する試験です。
また、一流大学の学生が多く受ける試験であることから、
受験者のレベルが非常に高いです。

逆に税理士試験は働きながら受ける人が多く、学歴は非公開ですが、
公認会計士試験よりは低いのではないかと思われます。

そう考えますと、公認会計士試験の方がレベルが高そうですが、前回の記事で
書きましたように、難易度にはそこまでの差はないと思われます。
これは科目合格制である税理士試験の特徴であり、1科目に集中して学習する方
が多いことから、1科目ごとのレベルは高くなっているんでしょうね。

■合格までの平均年数

公認会計士試験は3年程度、税理士試験は7年程度かかると言われています。
公認会計士試験は一括合格制度ですので、あまりダラダラやらずにダメなら諦める
方が多いことから平均年数は短くなっていると思います。

逆に税理士試験は科目合格制度がありますので、何科目か合格してしまうと、
やめるにやめられない状況になりますので、平均年数が長くなると思います。

よって、合格までの平均年数は合格し易さには何の影響も与えないと思います。
強いて言えば、早くサクッと受かりたいのであれば公認会計士ということですかね。

■就職

公認会計士は監査法人、税理士は税理士事務所で働くのが一般的です。
監査法人は大企業のイメージで、税理士事務所は中小企業のイメージです。
したがって、監査法人は給料が高くて税理士事務所は給料が安いのが一般的です。

ただし、将来独立するのであれば、税理士事務所で働いていた方が有利です。
公認会計士であっても、独立したら税理士業務を行うのが一般的ですから。
この時に、監査法人の経験しかない公認会計士であれば、業務をこなすのは大変でしょう。
結局、どこかに修行へ行くことになると思います。

よって、生涯で考えますと、どっちもどっちなのかなと思います。

なお、一般企業の経理部などへの就職でしたら税理士の方が有利だと思います。
税理士は会計も税務も詳しいですからね。

逆に会計士は会計しかわからないというイメージが強いことから、そこまで
需要はないと思います。(実際は税務もわかっているんですけどね)

■結局どっち?

働いているか働いていないかも重要です。

働いていないのであれば、比較的早く合格できる公認会計士
働いているのであれば、科目合格制の税理士

が良いと思います。

ほかにも、会計士は6科目やらないとだから辛い・・・という方は税理士でしょうし、
税理士は科目合格制だから苦手科目が作れないので辛い・・・という方は会計士でしょう。
この辺は個人の好みでしょうね。

どちらか一方を選択しろと言われましたら、公認会計士の方が良いと思います。
なぜなら、公認会計士であれば税理士資格ももらえるからです。

ただ、税理士法の改正がされて公認会計士の税理士登録ができなくなるのであれば、
それは好みの問題ではないかなと思います。

2~3年無職で勉強する環境があるのであれば、公認会計士試験に挑んでも良いのではないでしょうか。
そうでないのであれば、コツコツ科目合格を目指すのが無難だと思います。

公認会計士と税理士どちらが上か1
公認会計士と税理士どちらが上か3